第30回 態度を通じた表現力

第30回 態度を通じた表現力

夫婦 態度

 

夫婦関係を円満にしてコミュニケーションをするためには言葉や態度や文章など、その媒体をいかに活用するかが重要になります。

 

今回は態度を通じての表現力の大切さを紹介いたします。同じ言葉を伝えるにしても説得力のある人とそうでない人がいます。

 

ある人の言葉は非常に実感のこもった印象深い言葉として聞こえます。

 

 

正に

 

説得力=心に届く言葉

 

 

です。

 

 

一方、ある人の言葉は、うわべだけの言葉として聞こえ、心に届かない場合があります。それは何が違うのでしょうか?これは表現力の善し悪しの違いだけではありません。それはその言葉が、行動、実体がともなった言葉かどうかということにあります。

 

 

口先だけでは相手の心まで、届かないということです。時には、態度は言葉以上に相手に影響力があります。

 

 

山本五十六

 

 

連合艦隊指令長官であった「山本五十六氏」の言葉に態度の大切さを考えさせられるものがあります。

 

 

やってみて、言って聞かせて

 

やらせてみて、ほめてやらねば人動かじ 

 

(連合艦隊指令長官 山本五十六)

 

 

この言葉は、人を教育する、人を動かすための重要なポイントがまとめられています。

 

 

「人を動かす」には・・・?

 

@やってみて    (態度)

 

A言って聞かせて (言葉)

 

Bやらせてみて  (見守る)

 

Cほめてやらねば (ほめる)

 

 

まずやってみてという態度が最初にあります。そして、言って聞かせてという言葉で伝えることであり、さらにやらせてみてという相手に実践させて見守ることです。最後にほめてやらねば人は動かじという、ほめることの大切さを加えています。

 

 

このように、態度、言葉、見守る、ほめるという順番になっています。

 

 

しかし、現状はどうでしょうか?

 

 

とかく、やりもせず、言うだけ言って、しかるだけとなりがちかも知れません。行動が伴わず、その言葉も批判、忠告、評価だけになる可能性があります。大切なのはやって見せるという態度です。口よりも体が先に動くことが大切です。

 

 

口よりも体の方が時には、説得力があります。口で言っている事とやっている事が一致すること、

 

 

正に

 

 

「言行一致」

 

 

が重要です。

子供は親のやったように育つ!

親子関係でも親が子供をしかる場合など親のしている事と言っている事が一致している場合は子供は素直に聞きやすいことでしょう。

 

しかし、矛盾している場合は子供が葛藤します。また、子供に対する親の影響に対して、次のように言われています。

 

 

子供は親の言ったとおりに育つ

 

のではなく親のやったとおりに育つ

 

 

ということです。

 

 

例えば、次のような話があります。

 

親子関係

 

 

ある家庭で父親が毎日、息子に「おはよう」と挨拶しているのですが、その息子は挨拶をしませんでした。

 

 

それを気にした母親は

 

 

「お父さんが挨拶しているでしょ!」と

 

 

言うのですが、挨拶をしません。

 

 

その後、夫婦で次のような話をしました。

 

 

「あなたが挨拶しているのに、

 

 

うちの息子はどうして挨拶を

 

 

しないかなあ〜?」

 

 

母親がそのように言うと、父親は「私は挨拶したくてしているのであり、息子から挨拶して欲しくてしているのではないから、そんな事で、とがめなくてもいいよ」と言ったそうです。その後、息子は学校を卒業して、ある会社に就職したそうです。

 

 

 

一緒に入社した新入社員の中で、ひときわ社長の目に止まったのが、この息子でした。何故かというと、誰よりも大きな声で挨拶をするからです。

 

 

いつでもどこでも挨拶をする印象の良い社員だったので期待して責任を与えたそうです。

 

 

このように、家では挨拶をしなくても親がいつも挨拶をしていたので自然に相続されたものでしょう。このように、親のやったように育つということです。

 

 

もしお父さんが、息子に向かって「挨拶をしなさい!」という口癖の人だったら、その息子は将来、父親になったら同じように、子供に向かって「挨拶をしなさい!」と叫ぶ人になることでしょう。

 

 

親のやったように相続されるということです。

 

 

このように、してもらったことは自然にしてあげることができますが、してもらっていないことは努力しなければできません。人間関係の基本である親子関係をみると態度による影響は本当に大きいことがわかります。

 

 

子供が親のようになりたいと願っている場合も願っていない場合も等しく親に似てくるといいます。良くても悪くても相続されるものです。

 

 

では、どのような人が周りに良い影響を与える感化力の優れた人でしょうか?

感化力のある人の5つの要素

感化力・・・5つの要素

感化力のある人の5つの要素について紹介します。

 

 

@人間性

 

 

A奉仕性

 

 

B一貫性

 

 

C専門性

 

 

D厳格性

 

 

 

まず第一に人間性です。

 

 

人間としての魅力があるかどうかです。人は素敵な人、魅力的な人からの指示には従おうとするものです。また、相手が自分のことを認めてくれる受け入れてくれる器の大きい人であれば、.相手を好意的に受け入れようとします。

 

 

 

このように、自分が好きな人素敵だなあと思える人であるかどうかは感化力という観点からとても重要です。このような人になりたいという憧れ、理想となる人が感化力の優れた人でしょう。

 

 

 

第二に奉仕性です。

 

 

尽くしてくれる一生懸命に関心と愛を注いでくれるということです。この人に恩返しをしたいと思わせるような人、この人の為だったらと思える人は影響力が大きいものです。

 

 

第三に一貫性です。

 

 

いついかなる時でもブレないことです。明確な判断基準を持ち、自らの行動もそれと一致している基準です。たとえ利害関係があっても左右されない、時間が経過しても変化しない、当然その時の気分でも左右されない人が感化力があります。

 

 

 

第四に専門性です。

 

 

 

特定の分野に長けている、他の人よりも経験がある、ある分野では評価を受けている、そういった専門能力があるかどうかです。言葉を変えれば長所を伸ばす努力をしている人となります。

 

 

 

第五に、厳格性です。

 

 

 

規範からズレた時には、厳しく叱れるということです。いつもは優しく穏やかであるけれども問題があった時、いさという時は自他共に厳しさのある人です。このように、態度というものが大切となります。また感化力のある人の要素は真のリーダーになる要素ともいえます。

 

 

 

リーダーとは、メンバーをどのように動かすか、どのように育てるかという前に、リーダーとしてどうあるべきかという態度がもっと大切になります。

 

 

これは、夫や妻が、相手に対してどうあるかを論ずる前に、自分自身が、夫として妻としてどうあるべきかという態度が大切になります。

 

 

本当のリーダー(夫婦・親)

@本当の父母(親)

 

 

A本当の師(先生)

 

 

B本当の主人 (上司)

 

 

 

本当のリーダーとは家庭における本当の夫婦であり、親であり、学校における本当の師、その他、全ての組織における本当の主人です。この本当のリーダーにとっても問われるのが態度です。

 

 

 

感化力のあるリーダーは、その存在自体がメンバーのやる気というモチベーションを高めるものです。決して一時的なテンションを高めるだけのものではいけません。

 

 

近頃、あらゆる方面で権威の崩壊状態があります。親の権威、先生の権威、上司の権威、今まで秩序を守ってきたこれ等の権威が危機に瀕しています。

 

 

 

権威が崩壊するのは何故でしょうか?子供や部下の責任ではありません。親が子供との約束を守らない、子供の友達の悪口を平気で言う、先生がえこひいきをする、

 

 

生徒の為に汗と涙すらも流さず指導する情熱がない、上司が能力もないのに威張る、部下の失敗の責任も取れず安全な場所にばかり逃げるなど、今や上に立つ者の態度が問われています。

 

 

 

上三年にして下を知り、

 

 

下三日にして上を知る

 

 

 

という言葉があります。

 

 

 

上に立つ人は下の人を知る為に三年かかり、下の人は上の人を知るのに三日あったらできるという意味です。このように、いつも下から見る目は鋭く光っているので、口に出さなくても鋭く評価されています。重要なのはリーダーの言行一致という態度です。

 

 

 

松下電器創業者の松下幸之助氏(1894〜1989)は生前次のような質問を受けました。

 

 

社員の意欲を高め、大いに働いてもらうコツは一言で言うならば、何でしょうか?

 

 

それに対し、

 

 

「社員があなたの活動を見て、

 

 

「一生懸命やっている。気の毒だ」

 

 

と思うほどであれば、全部が一致

 

 

団結して働くでしょう。社長が遊んで

 

 

いながら、「働け」と言っても、

 

 

それは働きません」  (松下幸之助)

 

 

 

このように、当然のことを語られたようにも感じますが指導者の

 

 

「率先垂範」

 

 

することの重要性を強調しています。

 

 

 

率先垂範し、自分を改める努力を始めると人から尊敬される清らかな人柄は自然に身についていくことでしょう。一般的に人の上に立つと率先垂範を疎(おろそ)かにしがちです。リーダーが率先垂範を怠るとその組織の異常に気付かなくなり、メンバーの気持ちも見えなくなったりします。

 

 

 

掃除のような小さな事でもリーダーが率先垂範していくとメンバーは素直に従ってくるようになります。誰もが嫌がる事をリーダー自らが率先垂範する事によって、メンバーが心を開き信用してくれるからだと思います。

 

 

リーダーのみならず家族関係、友人関係など全ての人間関係を円滑にしていく為には、このような率先垂範など態度で示せるかどうかが重要です。

 

 

態度が伴った人の一言は時には雄弁に語るカリスマ的な人の多くの言葉に勝ります。言葉で示すことも大切ですが、態度で示す、態度で表す人は影響力、感化する能力が備わった人でしょう。

 

 

 

では、コミュニケーションのポイントを確認しましょう。

 

 

 

実践のポイント

夫婦 改善 

 

言行一致を心がけましょう。


やって欲しいことは先にやってあげまょう。


態度で示せるかどうかで人間性が決定する。


感化力がある夫婦(親)を目指して努力しましょう。

 

 

 

このように、夫婦関係を高めるために態度で表す人になりましょう。

 

 

次回は、「夫婦関係修復講座(Part2)」として、お届けします!

 

 

テーマは、「第31回 夫婦の愛と性」です。お楽しみに!

 

 

>>> 「夫婦関係修復講座(Part2)」

 

 

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