第16回 妻が変われば夫も変わる

第16回 妻が変われば家庭が変わる

妻が変わる

 

今回のテーマは、「妻が変われば家庭が変わる」です。

 

夫婦問題の相談を受けて、人間関係の基本などの話をすると、この話を主人にもしてくれませんか?と奥様からよく言われることがあります。主人にも理解してもらって変わって欲しいというのが理由です。

 

確かに夫婦関係は、お互いが気をつけて行けば早いのかも知れません。でも、家庭の中で女性の力というものは、とても大きな力をもっていて、妻が変わることで、夫が変わるようになるのです。

 

相手を変えようというのは、簡単に見えて実は難しいものなのです。夫婦喧嘩が良い例です。夫婦喧嘩は、相手の嫌なところや、いろんな要求しますよね?

 

例えば、夫に「私の話をたまにはじっくり聞いてよ!」と要求したとします。そうしたら、分かったじっくり聞いてみようとOKしてくれるでしょうか?

 

快くOKしてくれれば、かなり良いご主人ですね。でも、普通は俺だって会社で働いて疲れているんだ、家に帰ったら休ませてくれよ!というのが多いのではないでしょうか?

 

このように、相手を変えることは、実はとても難しいことなのです。そして、先ほどお話したように家庭の中で女性の力は大きいので、妻が変わる努力をしていくと夫が変わります。

 

夫が変わるとどうなるかというと、子供たちが変わります。よく負の連鎖と言われます。親から虐待を受けて育った子供は、自分は絶対親になったら虐待をしないと思っても、また虐待をしてしまうことです。

 

お母さんが、過干渉で本当に窮屈で育った人は、自分が母親になったら、それをしないと思うのだけれどもやってしまう。

 

されたことが自分の中から出て来てしまうのです。そういうことがありますが、子供が変わっていくことによって、その連鎖がだんだん薄くなって消えて、解放されていくことができるのです。

夫婦関係と親子関係

妻が変わる

 

夫婦関係がうまくいかない人は、実は親子関係が悪い人が大半です。その理由や原則は、次回以降の講座でお話していこうかと思っています。

 

私の講座を学んで下った人の中に、小さい頃から親が嫌いだった、お父さん、お母さんがいつも喧嘩をしていて、早く家を出たくて、自分はあまり結婚する気はなかったけれど、男性からのアプローチでなんとなく結婚したというある奥様がいました。

 

その奥さんの夫婦生活は、自分は絶対、親のようになりたくないと思っていたけれど、負の連鎖で、やはり親と同じようにいつも喧嘩が絶えない状況でした。

 

しかし、夫婦関係修復講座を学んでいく中で、「あっ、男性とはこういうものなんだ、女性とこんなにも違うんだ」と学んだ後で、お父さんは、複雑な思いでいたんだ、だからきつい言葉も飛んできたんだと理解できるようになったのです。そのお父さんをお母さんは支えてきたんだ、うちの親は偉いなと涙ながらに感想を話してくれました。

 

そうやって、親に対する負の思いを解き放って親を誇れるようになって行った時に、自分のことも肯定できて、前向きな人生となったのです。

 

 

そして奥さんの親子関係が改善されて行くなかで、親から受けてきた負の連鎖が解き放たれると、今度は夫婦関係も変わってきたのです。ある日、ご主人が実はと、子供の頃の親に対する嫌な体験を話してくれるようになったそうです。

 

 

そうして、ご主人の気持ちを奥さんが受け止められるようになって、ご主人の負の連鎖が癒されて行ったのです。すると今度は、子供が変わってきたのです。

 

いつも、親に口答えばかりする子供だったのに、自分からお母さんも働いていて大変だから、お手伝いすると言って、洗濯物を取り入れてくれるようになったそうです。

 

このように、妻一人が変わるだけで、夫が変わり、子供が変わるのです。さらには、自分と実家の親との関係まで変わってくるのです。

 

幸せの原則

妻が変わる

 

妻が、夫婦関係修復講座での原則を実践すると、心の輪が家族全体に広がっていきます。このように家庭において妻には「幸せの扉」を開く力を持っているのです。

 

それでは、妻が変わるための原則をお話していきたいと思います。

 

2011年3月11日、東日本大震災が起きました。日本中が、世界中が大きな衝撃を受けました。その時、あまりにも大きな衝撃だったので、テレビ各局がコマーシャルを自粛するという時期がありました。

 

コマーシャルが一切流れなくなった時に、代わりに流れたのが政府広報でした。その時に、こだまでしょうか?金子みすゞさんの歌が流れたのを覚えていらっしゃるでしょうか。

 

 

 

■こだまでしょうか  金子みすゞ

 

「遊ぼう」っていうと 「遊ぼう」っていう。

 

「馬鹿」っていうと 「馬鹿」っていう。

 

「もう遊ばない」っていうと 「もう遊ばない」っていう。

 

そうして、あとでさみしくなって、

 

「ごめんね」っていうと 「ごめんね」っていう。

 

こだまでしょうか、いいえ、誰でも。

 

 

これが大きな感動を呼んで、金子みすゞへの関心が強くなったということがありました。この詩から学ぶべきことがあります。人は幸せになりたいと誰でも考えるのですが、幸せは一人だけで作ることはできません。必ず、相手を必要とします。

 

相手との関係の中で、幸せは作られていくのです。そうして、「遊ぼう」と自分が「善い思い」で相手に語りかけると、相手の善い心に響きます。でも、「馬鹿」って言って、自分が負の思いで語りかけると、相手の負の心に響くようになります。

 

善い心と善い心で交流すると、幸せを感じるし、負の思いと負の思いで交流すると、不幸せになります。これが、幸せの原則となるのです。とても大切な基本ですので、胸に刻んで頂きたいと思います。

 

 

もう1つ例をあげたいと思います。

 

2013年サッカーのワールドカップの出場権を獲得したことがありました。その時にサッカーのサポーターたちが、たくさん渋谷に繰り出して勝利を祝おうということがありました。

 

それを放っておいたら暴徒化して大変なことになるかも知れないと警察官がたくさん動員されました。

 

その時に有名になったのが、「DJポリス」というのがありました。この警察官がどんなスピーチをしたかというと・・・?

 

■DJポリスのスピーチ

 

お巡りさんも日本のワールドカップ出場を喜んでいます。

 

皆さんが憎くてこうしているのではありません。

 

皆さんは12番目の選手です。

 

 

 

と言って、彼らサポーターの善い思いに働きかけるスピーチをしたのです。そうしたら、サポーターたちが、とても嬉しくなり、秩序を守って本当に楽しく祝ったことがありました。

 

でも、これを「こらっ?!そこ乱れるな?!」とやったらどうなったでしょうか?

 

乱れることを、暴れることを前提として注意をしたら、相手の負の心にかけて結局は暴徒化したことでしょう。

 

しかし、このDJポリスは、相手の善い思いに語りかけたので暴徒化せず、サポーターは笑顔で秩序を守ってくれたのです。

 

このような交流を、私たちの人間関係において、夫婦関係においてやっていけたならば、新しい関係が築いていけるのではないでしょうか。

 

 

このような話をすると、皆さん、うんと言って納得して下さるのです。

 

でも、ひとこと、「うちの夫は・・・なんです!」という言葉が出てくるのです。

 

奥さんが、良かれと思って夫のことを思って何か言った、何かしたのに、夫は不機嫌になった、あるいはキレてしまった、怒って出て行ってしまった。

 

私は、あなたのためを思って言ったのにということがあります。

 

私の善い思いが、夫の善い思いに届かないのです。うちの夫だけ変人なのかしら?偏屈なのかしら?と思う方もいらっしゃるでしょう。

 

ここで、もう1つお話したいと思います。

 

金子みすゞさんの「こだまでしょうか」という政府広報と一緒に当時流れたもう1つの政府広報があったのです。覚えていらっしゃるでしょうか?

 

それが何かというと・・・

 

■もう1つの政府広報

 

「思いは見えないけれど、思いやりは見える」

 

 

 

私の「見えない思い」を、どうやって相手に伝えるか?

 

という時に、目に見える言葉や行動で表していくわけです。

 

この思いは見えないけれど、思いやりは見えるという政府広報に、合わせて階段を昇ろうとするおばあちゃんの荷物を高校生が持ってあげるシーンとか、妊婦さんが電車で立っていたら、座席を譲っているシーンが表れました。

 

だから、私の見えない思いをどう夫に伝えるか、表すかが問題になってきます。

 

ここでご紹介したいのが、古い映画なのですが、「ベンハー」という映画が昔ありました。

 

アカデミー賞を受賞した映画で、イスラエルの貴族、王子、主人公が親友に裏切られて騙されて、そうして奴隷となって、ローマに行って、そこから帰って来るのを、イエスキリストと絡み合わせて描かれた映画です。

 

とてもスペタクルで感動の名作なのですが、ある一部分で印象に残った場面があったのです。

 

主人公のベンハーが、ローマの奴隷から解放されて、自分の国のイスラエルに帰って来る旅の途中に、アラブ人のテントに泊まって接待を受けたシーンがありました。

 

その時に、アラブ人の主人から、たくさんご馳走してもらいお腹いっぱい食べてベンハーは美味しかったです、ご馳走さまありがとうございました。というのです。そうしたら、アラブ人の主人が、本当に美味しかったか?と言うのです。

 

ベンハーは、ええ本当です。ありがとうございます。ご馳走さまでしたと言ったら、アラブ人の主人は本当か?とまた言うのです。

 

ベンハーの美味しかったです。ありがとうございました。という思いが、アラブ人の主人に伝わらないのです。そうした時に、ベンハーの連れの人が、肘でつついてきて、彼はハッと気がつくのです。

 

何をしたかというと、ゲップをしたのです。そうしたら、アラブ人の主人は、そうかそうか、美味しかったかと言って納得をしたのです。

 

アラブの人に、美味しかったです。ご馳走さまですと感謝の思いを伝えるには、ゲップをしないと伝わらないということなのです。

 

また私の友人に、国際結婚した人がいて相手はヨーロッパのご主人です。そのヨーロッパのご主人に、東洋と西洋は違いがあるので、大変なことがあったでしょう?と尋ねると、

 

彼は、「(東洋と西洋の違いも)男と女ほどには違いません」と言ったのを聞いてとてもビックリしたことがあります。

 

東洋と西洋の違いよりも、男と女の違いの方が大きいんだというのです。

 

ここで、考えていきたいのが、もし皆さんが中東に旅行に行くとします。今は危険が多いので、イスラムの習慣とか、考え方をきちんと勉強して行きますよね?

 

自分はイスラム教徒ではないけれど、女性であるならば、きちんとベールを被って体を覆って、トラブルが起きないように旅行に行きます。

 

その東西の違いよりも、男と女の違いはもっと大きいんだというのです。

 

ジョン・グレイという人の「ベスト・パートナーになるために」という本の中に

 

「男は火星から、女は金星からやってきた」とあり、そして地球に住み着いて共同生活しているという例えをしています。

 

男性はエイリアンなのに、同じ言葉を使い、同じ日本語が通じるので、夫は分かっている気がするのです。

 

このように、夫に妻の見えない思いを伝えるには、男性とは、どんな存在なのかを勉強しないと、夫に伝わる正しい表し方はできないのだということなのです。

 

最近は、男女の脳の違いというものもメディアで取り上げられることがあります。

 

例えば、喧嘩をしてカッーと怒ると理性が飛んで行ってしまいますが、そのような時に、男性の脳は平常心に戻るまで20分かかります。女性の脳は5分で平常心に戻ると言われています。

 

怒りは破壊の衝動なので、ある人は妻を殴る、ある人は妻を殴るのではなく壁を殴る、ある人は、その場にいたら妻や壁を殴りそうになるので、プイッと外に出て行ってしまうということがあります。

 

また女性は、白黒の決着をつけたいところがあるので、どこが悪いのか?じっくりと話し合いと思います。自分が悪いと思ったところは認めて謝るけれど、あなたも謝ってねというところがあります。

 

中には、話し合おうと思っても険悪になるとご主人が怒ってプイッと出て行ってしまう、出て行って夕方になると、静かに帰って来る、二人気まずい関係になり、何日かかけて元の状態に戻るというパターンもあります。

 

そうした時に出て行かれた側の奥さんは、無視された、ちゃんと向き合ってもらえなかった、いい加減に流されたという何か寂しい思いがあるかも知れませんが、出て行くご主人は罵り合いが続くだけで、相手を傷つけてしまうと思って出て行く場合もあるのです。

 

そうした時に、夫は夫なりの思いやりの理由で出て行く場合があるのですが、その夫の気持ちが分からないと妻は、無視されたと受け取る場合があるのです。

 

このように、男と女の違いをはっきりと学んで、正しい「表し方」を理解していきましょう。

 

今回は、「妻が変われば家庭が変わる」というテーマで、幸せの原則をお話してみました、またこれからも、この幸せの原則を、お話してみたいと思います。ありがとうございました。

 

 

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